漢那のオフィス Vol.1 漢那集落と初期案

建設会社のオフィス計画。

敷地は、沖縄県宜野座村西部に位置する漢那区という集落の中にある。

この漢那集落は、北側と西側に山地、南側に集落のある低平地と自然海浜が延びている。

集落内は、海のある南側に向かって、碁盤目状に横一列で並んだ宅地割となっており、沖縄の古い集落の特徴をよく残している。

今回の計画地は、この集落の北側に位置し、山の麓部分に近い。周りを住宅に囲われており、道幅も狭いことで距離が近く感じる。

海抜が低く、集落の一番北側まで津波が上がってきたという古い記録もあり、山の湿気対策も兼ねて、思い切って床を地面から持ち上げ、高床式の建物とすることにした。

シンプルな箱型のボリュームに、南北に貫く中庭のスペースを差し込み、光や風を建築内部へと取り込む。この中庭は、従業員の交流のスペースとしても機能し、地域と間接的に繋がる場所となることを意図した。